アートスクールの木下理樹が好きな映画で挙げてた作品。ロックのイメージから悲しい映画でもどっか爽快な物を想像したが、逆に繊細で丁寧な印象を受けた。冒頭のバッタ殺して泣くシーンからディカプリオの演技力が光り一気に引き込まれる。所謂アメリカ的なジョークを混じえた軽快なトークではなく、素朴でリアリティ溢れる脚本が文学的でいい雰囲気だ。派手さはないしかなり気が滅入るけど見て良かったと思える作品だった。
…父が自殺してその影響で母は心を病んで激太り…寝たきり状態となり、突然家族の大黒柱となった主人公ギルバートと知的障害の弟アーニーとその家族を描いた話。アーニーの存在がギルバートにとって負担となり時に悲しみを産む原因となる。怒りに任せて弟を殴りつけてしまった事もあった。彼の人生は絶望的に思えるけど、やっぱり弟がすごく可愛いんよね。それでいいじゃないと思えた。少し希望が見いだせた。その矢先に母の突然の死。なんて暗い映画なんだと思った。ラストの実家バーニングして弟と旅に出るシーンはハガレンを思い出した。荒川弘はこのシーンに影響を受けたに違いない。思ったよりハッピーエンドで拍子抜けしたというのが正直なところ。結局みんな死んだし、ギルバートと同じような境遇の人はこれを見てどう思うだろうとか要らぬ心配をした。
話変わるけどジョニーデップやっぱセンスいいなあ。アメカジ最高〜。
