ノーカントリー(2007)

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コーエン兄弟監督作。コーエン兄弟版激突(スピルバーグ)って感じかなぁ。軽く流しながら観たけど面白かった〜。あらすじを語ると、先ず人気のない荒野で麻薬の密売があったんだが交渉は決裂し死屍累々のありさま。そこに偶然通りがかった男が交渉金200万ドルをせしめる事になるんだが、そのせいで男は謎の殺し屋に命を狙われることになるっていう話。主人公はもちろん追われる側の男だと初見だと思っちゃうけど実は違う。主人公は殺し屋の方。そこがこの映画の面白い所。殺し屋はシガーという名の冷徹無比な男でとにかく殺しまくる。俺を見たものは殺すってガンダムWみたいなことを言い出しそれを実践する。彼は作中ユーモアがない男と評され、痛みも感じないし性欲すらなさそうな雰囲気。ロボットみたいな奴かと言われると実はそうでも無い。自分の運命をコインに任せるのは不安定な精神を表していて会話からも彼のこれまでの人生が垣間見える気がする。微妙にだけど人間味があって哀愁がある。そこに惹かれていく。

こういう社会不適合者が倫理観も法律も無視して暴れるその生き様は爽快感があっていい。ある種憧れを覚える。こういう人間がいてもいいじゃない。

…いやダメか笑

あとトミー・リー・ジョーンズの保安官も多分重要なキャラなはず。というのもちゃんと見てないから彼の役割はよく分かってない。次見る時はそこを重点的に見よう。まぁ、ファーゴの時も思ったけど自分は複数の人間が別の視点で動いてるってのは苦手なんだよなぁ。