ゲッタウェイ(1972)


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サム・ペキンパー監督作。名優スティーブ・マックイーン主演。前に同監督のワイルドバンチを見てこれは凄いと思った。サム・ペキンパーの最高傑作とも名高い本作。やっと見れたって感じ。常に画作りに気を配りクールでありつつ音楽で感情やシーンを分かりやすく演出もしてる。ホテルとか銀行とか空間の使い方がめっちゃ上手いんよな〜。どこがどうなってて今何してるとかホンマ分かりやすくて臨場感が凄い。ほんまずーっとおもろい。ここまで観る人の事を考えてくれてる映画って今時ないよね。スティーブマックイーンはくっそカッコいいのにいっつも女に足引っ張られてるのが妙に笑える。サム・ペキンパーはほんま男尊女卑の権化やで。基本的に全て男が優ってると考えてるけど男には女が絶対必要って考えで、そこをユーモアを交えつつ描いてるからこんなに痛快なんだろうなぁ。銀行強盗と人質の女が意気投合してるのとかホンマ草。終盤のごみ廃品回収車のおっさんとかも含め、本当のとこ人間は善悪に頓着などなく楽しい方に転がるもんだというのが描かれてるのが最高。ギャグになり過ぎないよう人質の旦那が自殺するのが非常に効いてると思う。

アクションもホンマいいアイデアがいっぱいある。ショットガンでエレベーター落とすのとか…。最初の銀行強盗の時、クルマの中に穴あいててそこからマンホールに入っていくのとかも面白い。爆薬、カーチェイス、銃撃戦。まぁその辺は見て確認してくれ。

とにかく全てが最高。最高のエンタメ作品でありつつサム・ペキンパーの男の美学が詰まってる。男らしいが泥臭過ぎずセクシー。人生は自由だと思わせてくれる名作。