COCCO初期作品レビュー


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ブーゲンビリア(1997)

1stアルバム★★★★☆

xジャパンhide絶賛のファースト。概ねhideの寸評通り中島みゆきミーツニルヴァーナという内容。ここまでハードな内容のSSWのアルバムってそう多くはないだろう。カウントダウンとかやっぱ衝撃度高かったと思う。今聴くと演奏に生々しさが足りないかな。今やとカネコアヤノとか柴田聡子とかバンドっぽい音でやれてるSSWっているからそれに比べるとって感じ。とはいえCOCCO特有の伸びやかなメロディーは既に完成していて、そこらへんの歌謡曲なんかとは明らかに異なるものがある。ひこうきぐものコード感とか独特。レコード会社はよくこの才能を発見できたな。本物がゴロゴロ居た凄い地代だったなと思う。

ベストトラック:やわらかな傷跡、遺書。

 

クムイウタ(1998)★★★★☆

名曲強く儚い者たち収録2nd。Rainingも良い。COCCOのダークな世界観と伸びやかなメロディーがいい感じにマッチしている。初期の4枚から一枚選ぶとしたらこれかな。まぁ最初の4枚はどれも大差ない気がする。現在の伸び伸びとやってるCOCCOを見ていると当時のグランジ風のイメージが足を引っ張っていたような印象を受ける。とはいえこの中2感を未だに愛して止まないファン多い。あなたへの月なんか初期特有の中二感あっていい。

ベストトラック:強く儚い者たち、Raining

 

ラプンツェル(2000)★★★☆☆

この辺から無理して曲を作ってる感じがしてどうもなぁ。けもの道とかライブで観ると良いんだろうけどどうも一曲めには重いよなぁ。ポロメリアはミディアムバラードの名曲。柴草玲作曲の樹海の糸も良い。初期は外部の作曲も多く柴草玲は初期のCOCCOには欠かせない存在だ。

ベストトラック:ポロメリア、樹海の糸

 

サングローズ(2001)★★★★☆

活動休止前、初期のラストアルバム。初期の特徴であるおどろおどろしい怒りや悲しみが薄れどこか虚無的な空気が漂っている。曲はハードなものから軽いものまでバランスよく収録されている。わがままな手とかもろニルヴァーナで笑う。羽根は地味ながらバンドのグルーヴが気持ちいい。四年間の活動の集大成といった感じか。星に願いをは初期らしい暗いロックナンバー。中でも焼け野が原の開放的な雰囲気は後のCoccoの世界観に繋がる名曲。

ベストトラック:羽根、星に願いを、焼け野が原

 

以下、初期COCCO名曲プレイリスト

こうして好きな曲だけ集めるとやはり初期Coccoはヤバい。初期はまだ曲の出来にムラが強く、オーバープロデュースのように感じる部分もあってアルバム単位での評価は個人的に低めだが、ベストアルバムなら選曲次第で星十個ぐらい余裕である。

 

01眠れる森の王子様

02やわらかな傷跡

03裸体

04羽根

05強く儚い者たち

06Raining

07遺書。

08ポロメリア

09ひこうきぐも

10樹海の糸

11星に願いを

12晴れすぎた空

13 焼け野が原

14Rainbow

15Heaven's hell