自分は後期黒夢が好きなんだが、sadsもかなり好きだ。清春ファンの中には黒夢は良いけどsadsはちょっと…って人が割と多いイメージだ。その理由に忘却の空が半端に売れてしまった為に一発屋っぽい雰囲気が漂ってしまっていること。そして活動中メンバーの脱退が多かったりアルバム毎に雰囲気をガラッと変えるバンドだったので安定して応援できない雰囲気だったって感じか。特にバビロンツアーでの荒れようは凄まじくあそこで離れたファンも多いとか何とか…。https://youtu.be/NQZ5-MJokH8
…しかしよくよく聴いてみると清春という日本指折りのロックンローラーの過渡期に渡る作品なので当然良い曲も多く、これを無視するのはあまりに勿体無い気がする。特にアルバムだとTHE ROSE GOD GAVE MEと13辺りはすごくいい。the rose~は黒夢の影響から脱しヘビーでゴシックなSadsサウンドを確率した作品で曲も粒ぞろいだ。如何せん全編ほぼ英語であるが故、清春特有の尖ったユーモアが感じられないのが惜しい。13は曲については文句なしだが解散目前だったこともあり内容が暗すぎてあまり聴く気がしない。かといってベスト盤もイマイチなんだよな〜。…つーことで自分でベスト選曲してみた。
01.赤裸々
02.id pop
03.ストロベリー
04.awake
05.PORNO STAR
06.too fast too die
07.See a pink thin cellophane
08.psycho
09.hate
10.Masquerade
11.because
12.party
13.サロメ
14.ナイトメア
15.Metal Fur
16.Cry out
17.wizard
18.ロザリオと薔薇
19.楽園
20.private thirsty night
全20曲、the rose〜と13中心の選曲。コンセプトは"一気聴き"。サッズの音楽的特徴は言うなればゴス+メタル+パンク。グランジやメタルのように重く渦巻くグルーヴ、そしてハードコアパンクのスピード感。それをグラムロックで割った感じ。早い話がパンク色の強いマリリン・マンソンのような…その硬派でディープな音楽性はもっと評価されていい気がする。最初の三曲でthe rose〜に欲しかったユーモア分を補給。赤裸々はサッズでトップクラスに好きな曲。自分のなかではポルノスター、マスカレードと並んで3強です。適当だけどA面(赤裸々〜マスカレードまで)は派手なシングル級の曲で固めてB面はバンドっぽいsadsのディープな部分って感じになったな。Becauseなんかは後期黒夢とほぼ同じようなパンクソングだけど清春がsadsの頃のインタビューで頻りに言っていたヘビーさとグルーヴ感がプラスされて黒夢とは違うバンドなんだなと実感できて良い。ロザリオと薔薇なんか13階段の頃のdipみたいな土煙りが香るアメリカン・ロック風の重厚なサウンドもあっさりこなしていて流石だ。楽園で終わっても良かったけどprivate~で隠しトラック風のエンディング。1stからはこの曲だけ選曲。
ソロになってからも好きだけどやっぱバンドのなかにいる清春が好きだ。清春の一番の強みはリフに歌を乗せるのが上手いこと。それは人と組んでこそ生かされる長所だしロックンローラーに一番必要な才能だと思う。
sadsといえばラスト・アルバム13のツアーで見せたツインギター体制の未発表曲も素晴らしく、その姿は清春が尊敬するスライダーズを彷彿とさせる。↓これを見るとこの体制でアルバムを一枚出していたら…といつも惜しく思う。
SADS 「C.B.」(未発表曲)
#sm2710842
https://nico.ms/sm2710842?from=210