音源頂いてレビューしないのは流石に失礼だろうということで頑張って聴きました。
もう最近しんどいからね。なんも書くことあらへん。30歳やからね。明らかにやったるぞ!みたいな気持ちなくなったよね。
アノダイズヘッドって誰やねんって人の為に紹介すると、兵庫県から上京してきたロックバンド。実は一度解散してて20歳くらいで1回やめてる。閃光ライオット落ちてたりするから。そういえばGalileo Galilei再結成おめでとう。アートスクールの新譜よりは楽しみです。ピープルインザボックスの新譜は糞だったね。
1.Naked Sweet Baby
インストです。久々に聴いたらロックバンドのアルバムのオープニングにこの電子音は謎だなと思う。雰囲気作りとか説明的な要素が無い。このアルバムが何も参照していない事が伝わってくる。
2.TWO-FACE
アルバムのリードトラック。https://m.youtube.com/watch?v=pZN9FYSl2lA&pp=ygUUVHdvIGZhY2UgYW5vZGl6ZWhlYWQ%3D
これを最初聞かせてもらった時の素直な感想は「怖っ…」っていう感じ。なんつーか時代と逆行してるよね。ギターはキンキンうるさいし、ベースはすげぇ重低音でヤンキーやし、ドラムは単調で破壊そのものが目的って感じ。グランジにしてもバットホールサーファーズみたいな一番危険でジャンクな音。しかしどこかで整合性が取れてるのがこのバンドの凄いとこ。暴力性と知性が入り交じったリアルストリートミュージック最右翼。あいつら東京行って変わっちまったよ…。
03.Pomade
この曲は幾分ポップだけどアノダイズヘッド節だよね。アノダイズヘッドの中でのポップ。着いて来れないやつは置いていくっていう…。毎回思うけど日本語になると独特の韻の踏み方だよね。前まではこういうパンク調の曲は少し退屈っていうか、想像の上を行かなかったんだけど今回は違う。ライブで磨かれたアレンジセンスを遺憾無く発揮してるなと思う。
04.erotmania
この曲は変態だな。これもギターがすげえ狂ってる。ベースラインがキモイ。こういう変態的な楽曲でもパンク的に聴かせてしまうのがNIIMIのボーカルの特徴か。最後までジェットコースター的な展開がなんじゃこりゃって感じで繰り返し聴きたくなる。好きですね。
05.obahan,yeah
インスト繋ぎやね。
06.Parks on fire
不協和音で疾走するコード感強めの楽曲。酒場の鬼太郎って曲があったけど、それの発展系って感じ。わりとモグワイ的な聴かせる仕上がり。歌詞はまんま映画のジョーカーを思わせる危険思想。
07.Don't self again control
この曲はダンスビートありきのポストパンク的な曲。ギャング・オブ・フォー的なささくれだったギターは好きな人は好きでしょう。個人的にはメロディーが地味に良いなと思った。
08.KABUKI
レゲエ調からハードコアに展開するポップな楽曲。…と言っても音像はやはりハードだが。
ヒップホップ風の蠢くベースが聴きどころ。
普通にいい曲だし今作のひとつ山場である。Fugaziをかなり研究したと本人は語っていたが、ここまで凝った展開は今までなかったのでそこに成果が出ているのだろう。ただタイトルが適当でもったいない。ワンオクだったら絶望に満ちた青年団的な気の利いたタイトルをつけてくれただろう。
09.M.C.D.
3曲目以来のパンク調の楽曲。なんやかんやこのアルバムはバラエティに富んでるのが分かる。この曲はサビが特徴的でカッコイイ。冷静になって考えてみると、ロックバンドって沢山いるのにここまで縦ノリの激しい音楽をやってる奴らって意外と少ない。その価値をアノダイズヘッドは孤独に問い続けてる。
10.confusion and isolation
音像は非常にやかましい。内容的には唯一ギターポップ的な流れを内包してる楽曲。やっぱこういう明るい歌を歌った時の何言ってんだこいつって感じがシュールだよね。
11.happy summder wedding
インスト。
12.envy
今作で一番バンド感の強い楽曲。3人が全員違う楽曲を演奏しているような崩壊寸前の楽曲を繋ぐバンドの凄まじいグルーヴ。「考えるな感じろ」というアノダイズヘッドの精神が結晶化したようなハチャメチャな楽曲。普通にパンク史に刻まれるべき名曲だと思う。
…まとめ
まぁ、レビュー的にはやる気は無かったですが良いアルバムです。こんなうるさい音楽いま他にないよ。
全てのパンク少年よ。
買え。